2011年9月20日火曜日

弘前で観測した白鳥座の星雲:gimpによる処理の後

弘前から東京まで一晩で戻った。長い道のりだった上に、台風の嵐、そして福島周辺の高放射線量と、緊張の連続だった。ホットスポットという噂が立った、岩手県の一関周辺では車から降りて、サービスエリアに隣接する林で測定した。しかし、福島では線量が高く、車で走り抜けながらの測定に留め置いた。それでも、RD1507の160秒平均で0.6μSv/hが観測された!おそらく、車から下りて国見や安達太良のSAで測定したら、もっと大きな値が出ていただろう。

嵐の東京にもどり仮眠をとった後、さっそくgimpでコンポジット処理してみた。今回の感度はすべてiso12800。 

まずは、20秒(5枚)、30秒(2枚)、そして40秒露出(4枚)を合わせた、合計320秒で露光した、白鳥座のγ星(サドル)周辺にある蝶々星雲(IC318)。(以前の撮影はこちら。)
蝶々星雲(IC318)と白鳥座γ星(サドル)
天文ガイド10月号に、サドルの左下に見える
散開星団はM29だと説明があった。(4000光年)
今ひとつだが、まあ蝶の形はなんとか見える。

次が、北アメリカ星雲(NGC7000)。白鳥座のデネブの近くにある分子雲で、ファインダー一杯に広がり、見かけ上巨大な天体。今まで何度も挑戦したが、写らなかった天体だ。理由は大きすぎること。ぴったり収めないと、北アメリカ星雲だと判然がつかないのだ。今回撮影してみて、思いのほかデネブより離れていたんだな、と実感することができた。望遠レンズではなく、より広角のレンズを用いて対象を小さくして写した方がよいかもしれない。

北アメリカ星雲(NGC7000)は、写真の左にある。
30秒露光を9枚使ったコンポジット。カメラは改造してないので、真っ赤に写すことは出来なかったが、星雲の分布がなんとか判る程度までなら、記録できることがわかった。何より、位置がハッキリしたのが大きい。次は、横にあるペリカン星雲と合わせて撮影したいものだ。

北アメリカ星雲はハーシェルが発見したのだという。さすが!地球からの距離は約2000光年だという。まだ銀河系の中の天体ということになる。

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