2011年7月11日月曜日

白鳥座のγ星と周辺の散光星雲(IC318)

北アメリカ星雲を撮影しようと思ったが、意外に難しく断念。(肉眼では見えないので、どこにあるのは分からないのだ。)そこで、分かりやすいγ星(サドルともいう)周辺の散光星雲を撮影してみた。

CD-1の極軸設定が甘く、ちょっと像が流れてしまったが、一応「蝶々星雲」(IC318の一部)が写っている。
明るい星がγ星。その下に蝶が羽を広げたような赤い星雲が見える。
撮影データ:iso12800, 60sec.

この星雲は、星間原子が正体で、主に水素からなるはず。水素原子の出す光は赤色が中心で、人間の目には写りが悪い。また、CCD受光器も、ローパスフィルターが仕込まれていると、この波長領域をはじいてしまうため、写りが悪くなるらしい。そこで、赤い星雲の天体写真を本気で撮影する人たちは、このフィルターに手を加えた改造デジカメを使って撮影しているそうだ。(しかし、いったん改造してしまうと、普通の写真を撮る時、赤色が強く出過ぎてしまい、通常用途のカメラとしては使い物にならなくなってしまうようだ。)

改造デジカメでないと、赤い星雲はまったく写らないかな、と思っていたので、一応写すことができて嬉しく思う。でも、赤い星雲の撮影は本当に難しい。冬の薔薇星雲やオリオン大星雲を綺麗に写せることを祈るのみ。

この水素原子雲は、γ星を取り巻いているらしい。だとすると、地球からの距離は凡そγ星までの距離程度であり、それは1300光年となる。これは、もちろん、天の川銀河の内部だ。

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