2011年7月11日月曜日

信毎記事より:地震と信州

7月8日の信毎の記事「地震と信州(2)」に、信大名誉教授(地震学)の、塚原弘昭氏による解説が載った。以下、その記事の要点をまとめてみた。

今回の松本地震は、いわゆる牛伏寺断層がずれたものではなく、周辺の断層がずれたことによるもの。とはいえ、ごく近くの断層がずれたということは、牛伏寺断層にもひずみが溜まり、活性化した可能性は高い。

糸静線北部(松本ー北安曇郡小谷村)と、牛伏寺断層を含む糸静線中部とが同時にずれた場合、M8クラスの大地震が起きる可能性があるが、今回の東日本地震によって、その発生可能性が高まったかどうかと問われれば、「よくわからない」と答えざるをえない。ただし、牛伏寺断層一つだけがずれたとしても、M7クラスの地震は生じる可能性は非常に高い。現に、牛伏寺断層のずれ方をみれば、かつてM7クラスの地震が生じたことがわかる。

糸静線に起因する大地震が松本を中心に起きるとしたら、その前にM3未満の小さな地震が繰り返し起きるだろう。牛伏寺断層で微小地震が繰り返されるようになったら、気をつけるべきだ。

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