2011年1月28日金曜日

Core i7-875Kのベンチマーク

秋葉原に行って来た。Core i7-2600Kは残念ながら入手できなかった。そこで、Lynnfieldのi7-875Kを購入してOverClockingしてみることにした。値段は結構する。3万円弱。

私の場合、OCの目的は、ただ単に高い周波数を出すことではなく、速い数値計算を実現することだ。なぜかというと、Turbo boostのついてるCore-iシリーズは、ノーマル状態の周波数を上げたとしても、TBのパフォーマンスが悪ければ、計算が遅くなる可能性があるからだ。たとえ4GHzで作動したとしても、計算速度が遅くなったんではまったく意味がない。

i7-875Kの「K」の意味ってなんだろう?誰しも思う疑問だが、ちょっとばかり調べると「周波数倍率がロックされない」ということらしい。しかし、発売当初に皆が戸惑ったように、そのロックとはノーマルの部分にかかるものなのか、それともTBにかかるものなのか?という疑問が湧く。どうやら後者であるということが、ここで報告されていて随分役に立った。

前回のベンチマークで、i7-860/870やi5-750が圧倒的なパフォーマンスを見せたのは、TBのおかげ、と結論づけた。またPhenom II x6が遅いのも、TBに相当する機能の弱さだと推論した。だからこそ、TBの制限を解除している「K」シリーズは、計算機屋にとって、なんとしてもチェックせずにはいられないデバイスだ。

今回使ったm/bはGigabyte GA-P55-UD3R。リリース直後の購入で、なにもしてないから、そのBIOS のバージョンはかなり古いはず。BIOS設定モードに入り、確認作業をまず行う。ノーマルの周波数設定はできるのだが、案の定TBがいじれない。CPUモニターを見ると、ノーマルは22Xにデフォルトで設定されていて、TBは24x前後を揺れている。最初シリコングリスの塗布に不備があり、CPU温度が88度になってしまったが、いい機会だと思い、そのままベンチマークをしてみた。fmark値にして40ちょっとという結果が出る。i7-870のスコアが60弱だったから、明らかに高熱のためTBが入らない状態になっている感じ。グリスを塗り直してから再度測定すると、温度は60度程度まで落ち、fmarkのスコアは52まで上がった。しかし、それでもi7-870の60弱には遠く及ばない。ちなみにHTを入れるともっとスコアは落ちた。TBの倍率を見ると25xの前後で揺れている。

この結果から言えるのは、どうも875Kはデフォルトで870より遅いらしい....ということ。 OCしなかったらこのCPUはまったくの詐欺だ。

仕方ないので、OC、つまりノーマルの周波数を上げてみることにした。25xを設定すると、3.33GHzに上がった。(26x=3.46GHzも大丈夫だった。)この状態でベンチマークをすると、fmark値45.8...なんだそりゃ?これは多分、周波数が上がったせいで発熱も上がり、TBできなかったのであろう。

以上より、手動でTB倍率を設定しないとアグレッシブなTBが実現できないことがわかった。Gigabyteのホームページで確認すると、875Kがリリースされた直後(2010年6月)に、F8にアップデートしている。これに書き換えればもう少し面白いことができそうだ。とりあえず、875Kをいじるのは、今日のところはここまでにする。

ところで、安くなったi7-870を昨年末に買っておいたのだが、忙しくて買ったまま放っておいた。今日はいい機会なので、875Kと同じ条件で、どのくらいのパフォーマンスが出るか試してみた。OCはせずデフォルトの22xに戻す。fmark値は58.4だった。875Kよりずっと速い!

まとめ:BIOSをバージョンアップして、TB倍率を上げてから再度測定するべし。
つづく

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