2010年11月7日日曜日

チューナーを使ったアナログテレビの地デジ化

10年ほど前に購入したSONYの小型トリニトロン、もちろんブラウン管である。これを使って今でもテレビ放送を見ている。当然アナログ放送しか見れないが、「地デジ放送用のチューナーを通せば、このテレビでもデジタル放送が見れるはず」と思い、I-O DATAのHVT-TLSD/Rを4000円ほどで購入した。地デジ対応の薄型テレビは32型でも6万円はするから、うまく行けば随分安くあがる。(画面の大きさ、迫力?そんなもん、只のテレビ放送に必要だろうか?)

最初の問題は、アンテナがUHF対応かどうか。私の自宅周辺では昔から民放の多くはUHF割当だったので、問題は無いはずだ。電気屋の話だと、あまり古いUHFアンテナだと、地デジ用のUHF電波の波長を受信しきれないかもしれない、という。まあ、ちょっとした「脅し」みたいなものだと考え、アンテナは購入しない事にした。(買ったところで、屋根に登っての取り付けは、面倒を極める。)

次の問題は、電波の強度。地デジの問題点は、電波強度がちょっとでも足りないと、まったく映らなくなってしまう、ということ。アナログだと雑信号(ノイズ)が入ったり、ゴーストを出しながらも、なんとか映像、音声を届けてくれるが、デジタルはその性質上、Yes/Noのどちらかしかない。中継基地から遠かったり,障害物の裏手に家があると、まったく放送が入らない、という問題は、アナログ打ち切りまで半年ちょっととなった現在でも、日本中で報告されていて、社会問題になっている。東京にもそういう地域はたくさんある。ビルの谷間や、多摩丘陵の陰にある家などは、ケーブルテレビを導入して、しのいでいるところも結構あるはず。

自宅に戻り、早速チューナーにアンテナ線をつなぎ、テレビに出力する。設定画面に入り、受信チャンネルの自動スキャンを開始する。NHK総合, NHK教育の2局は問題なく入った。しかし、民放が一つしか入らない。がっくりである。実は、アナログ放送のときも、ここはブースターがないとよく映らない地域だった。よって、地デジになっても電波強度が弱く民放が映らないのだろう。

しかたないので、とりあえずはデジタルとアナログを両方使えるようにと、アンテナ線をブースターにつなぎ、そこから2つに分線して、チューナーとテレビに繋ぐ事にした。アナログはテレビの受信機で直接見るという訳。ちゃんと映る事を確認。ノイズが多いが、真っ黒になるよりはましだ。これはいずれ何かを手を打たないといけないかな、と思いつつ、デジタル放送も確認。NHKは2つとも映る。民放も1つはOK。この状態で、念のためと、もう一度スキャンした。

すると、驚いた事に、デジタル放送の局が民放も含めて全て受信できるようになっていた!古いアナログ用のブースターは、地デジの電波も増幅してくれたのであった。以上で、我が家のアナログテレビの地デジ化は終了となった。

まとめよう。古いUHFアンテナは再利用可能。アナログ用のブースターも役に立つ。古いアンテナ線もそのまま使えて、そしてなにより、SONYのトリニトロンでも地デジは見れるのであった。

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