2008年10月29日水曜日

初雪

えらい冷えてきたな、と思ったら、翌朝初雪となった。早朝の講義で、大学にくるとあまり雪はつもってない。丘の上に住むだけでこんなに違うものか、と恐れ入ってしまった。今日の講義は、量子力学の線形結合について。

STFCへの研究費申請書類の作成は順調に進んでいる。次は、メインのCase for supportの作成。今週中にやるつもり。

それにしても、£の暴落で困った事になってしまった。170円を切ったときにチャンスと思って両替したのだが、今はなんと150円台。当分円に戻せない。こんなのは初めてだ。

2008年10月16日木曜日

消耗戦

消耗戦に突入。

以前急いで作ったプログラムの細かいチェックをしている。理論の枠組みで細かい所をつっついたら、符号の間違いやら、複素共役の間違いやら、いろいろ出て来た。コードにもあちこちバグがあることが判明。こういうときは、むしょうに疲れる。いわゆる英語でいう、fatigueというやつである。(exhaustingではない。)まして、デバッグした結果が、バグ付きのコードよりも、物理的にまずい結果が出てはなおさらである。

細かい数値解析を一日行った結果、相互作用の強さが因子2の分だけ間違っていたことが判明。走らせてみると、やっとこさうまくいった。研究はやはり体力と精神力が必要だと感じた.....

2008年10月9日木曜日

のだめ

Youtubeはすごい。ワーキングプアの話とか、アルゴリズム体操とか、くだらないものも含めて、「最近」の日本の話の多くは、ここで情報を仕入れた。もちろん、それ以外に、ロナウドの絶技や、最近のM.J.Foxの様子なんかも見る事ができる。日本にいたらわからないもの、日本にいないとわからないもの、両方取り混ぜて、とにかく見ておもしろいものが、検索のやりかたをうまく工夫するだけで、たくさん出てくる。

その中でもこの一年間お世話になっているのが、クレヨンしんちゃん(恥ずかしながら)。以前、新潟大の共同研究者とお酒を飲んだとき、「クレヨンしんちゃん面白いですね。」といったら、「うちの息子たちには見せないようにしてるんです....」とぽつりといわれてしまった。がそれはともかくとして、日本にいる熱心のファンの方のおかげで、放映してから一日を経ずしてアップされるのが嬉しい。実は、youtubeで見始める前は、件の新潟大の先生と同じく、この漫画は下品でくだらない、と先入観のまま見下していた。(まあ、実際かなり下品だが....) ところが、初めて見てみると、一発ではまってしまったのである。というのは、この漫画は日本の季節感がよく出ていて、外国にいて「鑑賞」すると、妙に心が満たされるのである。夏になれば、海水浴や登山の話、秋になったら台風、冬はおでんやスキーの話、そして春はゴールデンウィークの渋滞やら、梅雨入りの話など、ほんとうに現代の日本の(関東近辺)の日常そのものだ。懐かしいし、笑いの機微も日本語なら完璧だし、BBCやITV、さてはハリウッドのコメディを見ても掴みきれない「エッセンス」を丸ごと自分に取り込めるのが嬉しい。(英語をもっと勉強せよ、と言われればそれまでだが、そうするとイギリス人になってしまう.....それは、やっぱり嫌だ、なぜかわからないが。)このクレヨンしんちゃんの一コマに、「のだめかんたーびれ」という言葉がふっと出て来た。「なんだそりゃ?????」

この間日本に帰ったとき、やっと「のだめカンタービレ」というドラマがあることが判明。早速そのDVDの一部を手に入れることができた。おもしろい!もちろん、くだらん馬鹿話のところがおかしい、というのもあるが、音楽と物理、互いに世の役にたつとは到底思われていないものに己の人生を賭け、報われる日がいつくるかもわからない中、毎日を地道な努力を積み重ねることだけに費やす。「楽しいとおもうことをやるだけ」という一言が台詞にあった。よくわかる。人間はこれをやってないと、心が摩耗してしまう。逆に、おもしろいと思う事は、とことんやることができる。小さい子供はこれができるのだが、大人になってもこれは必要だと思う。